いつも良質なニュージーランドの音楽を届けてくれる音楽レーベル、WONDERFUL NOISE PRODUCTIONよりリリースされたFat Freddy’s Drop『ライブ・アット・マッターホーン』とルシアン・ジョンソン『太陽の西』のライナーノーツを執筆しました。

『ライブ・アット・マッターホーン』は2001年のライブ音源。FFD、The Black Seeds、Lord Echoなどなど、ニュージーランドのアンダーグラウンド・シーンの幕開けにもなった作品。最近のFFDはもっとバンドっぽいサウンドでダイナミックなっていますが、本作は2004年リリースの『Hope』にも似た、ミニマルな音数で淡々としていて、ジャジィな質感があって、これはこれでとてもカッコイイんですよね。2LPで4曲、一曲20分超えの大曲もあり、聴き応えあります。『Based On A True Story』あたりが好きな人もぜひチェックしてもらいたい作品。

http://wonderfulnoise.jp/discographies/88

『太陽の西』はLord Echoのライブメンバーとしても参加しているサックス奏者のソロ作。近年ジャズはLAのBrainfeederまわりやNYのロバート・グラスパー、オーストラリアだとハイエイタス・カイヨーテなど、ジャズ+αな独自性を持ったミュージシャンが多くいますが、この作品は彼なりのモダン・ジャズに取り組んだという渋い内容。録音をLord Echoことマイク・ファブラウスが担当していることもあり、ヴィンテージなサウンドに仕上がっていて、近年のジャズの潮流とはまた違ったところ位置する作品です。

http://wonderfulnoise.jp/discographies/95