Trusme_TMR_Cover

 すっかりチェックし忘れていましたが、Trus’Meがアルバムを今年の初めにリリースしていました!しまった、うっかりしていた。超好きなアーティストなのに半年以上放置してしまった。。。Trus’Meは英国マンチェ出身のデイヴィッド・ジェイムス・ウォルステンクロフト(長っ!)のソロ・プロジェクト。そう、実はおマンチェなんですね〜。2009年リリースのディープ・ハウスの大名盤『In The Red』(2009年)を最初に聴いたときは、これはデトロイト人脈の新アーティストなんだな〜と勝手に思っていましたが、実はUKでした。Amp FiddlerやDam-Funk、Paul Randolphなどが参加し、生演奏主体にファンクや、R&B/ソウルを見事にディープ・ハウスに溶かし込んでいて、その漆黒のグルーブに当時すっかりやられていました。TR-808のビートを後ろにひっぱっていく、Randolphのベースがまた最高なんですよね。こういう音を聴くと、本気で情景の念を持ったイギリス人の緻密さってスゴイなって思います。ちなみに『Tn The Red』の一押しはコチラ。ん〜ファンキーでたまんないですね。

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 で、そんな彼の最新作『Treat Me Right』ですが、前作で見せたデトロイト全開な感じは控えめに、生楽器の使用も抑え、シーケンスで組まれた端正なグルーブが印象に残る作品です。個人的には生演奏とTR-808&TR-909のビートが合わさった、何ともラフな感じが好きでしたが、ブラックなフィールは声ネタの使い方はもちろん、ビートにもちゃんと表れています。ただし、あのRandolphの生楽器ならではの暴れたベースの代わりになるシンセ・ベースが、やっぱりちょっと物足りなく感じてしまうのは、黒いの好きな僕だけでしょうか・・・とは言え、本作は真っ黒なハウスだけではなく、もうちょっとテクノっぽいテイストもあるので、グルーブ的にはこれくらいの塩梅の方がバランスは取れているとは思います。いずれにせよクオリティの高いハウス・アルバムとしてオススメです。